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『乙女はお姉さまに恋してる2』小説版の感想

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GA文庫から発売中の『乙女はお姉さまに恋してる2』(以下おとボク2)の感想です。
完結したので感想をまとめて書こうと思います。

写真には『桜の園のエトワール』(ファミ通文庫)も入っています。
どうしようかと思いましたが、最終巻のあとがきでも触れられていた本でしたので、そこも含めて思ったことを書いていこうと思います。

※注意事項
以下『おとボク』シリーズのネタバレになっています。
あと思い入れゆえの長文でもありますので、ご注意下さい。



この後ごちゃごちゃと書きますが、まずはとても楽しく読ませていただきました、ありがとうございます。と最初に記しておきます。

『エトワール』の奥付を見るともう5年以上前。ゲームだと更に以前になって、そこからの付き合いになりますから、気づけばもう結構長くなりました。
また『おとボク』シリーズは私が女装ゲームにハマる切っ掛けとなった作品です。ですのでそういった個人的な思い入れ補正が本を楽しく読ませてくれていた、という側面もありましょう。

ですが、話が進むに連れ段々と方向が登場人物たちの「事情」にシフトしていって、最後には主人公である千早の話で物語を終えたこと。
その流れはとても綺麗でしたし、シリーズとして読んだ時にとても読み応えのある作品に仕上がったのではと思います。


『おとボク2』小説版はゲームの展開をベースに、千早が転入してくる4月から3月に卒業するまでの約一年間が描かれています。

そして『エトワール』では、『おとボク2』の前日譚兼『おとボク』(無印版)の後日談として描かれています。――最終巻でのカレーの話や「奏お姉さま」の話全般もこちらに描かれていて、年越し前後でそのことに触れられた場面では思う存分ニヤニヤとさせていただきました。

また2巻目中盤ほどまでは、おおよそゲームと同じ展開でしたが、それ以降は少しずつ改変が加えられていって、「あれ、この話ってゲームのだっけ? それとも小説オリジナル?」と、記憶を奥底から掘り起こすことが多々ありました。
その度に読むのが中断され、結果読了までの時間は長くなるのですが、そういう風に頭を捻るのもまた楽しい作業でした。


そんな中で夢中になったのはやはり最終巻、千早の話です。
あとがきにも書かれていたように、ゲーム版では様々な事情により千早本人の話は何となーくフェードアウトされて終わってしまいました。
また「美少女ゲーム」を舞台にすると、その性質的に「可愛さ優先」「ヒロインの話優先」になるのは仕方がない……というか当然の流れだとも思います。(それはそれで楽しさ満点ですし)

なので今作は、そういった「美少女ゲームの見えない檻」みないなものを取っ払って仕上げてくれたが単純に嬉しかったですし、また、それでこそノベライズにした意味があるというものです。

ベースとなる物語に絵や音楽や音声が付いて、そこに更に演出が加わる美少女ゲームの世界と、あくまでも文章と僅かな挿絵で勝負する小説の世界――。
作品に対する思い入れが強いからこそ、その二つの差を如実に感じられたのかもと思います。




ここで話は個人的嗜好に逸れますが。

そもそも『おとボク』のような女装潜入系の物語は、大嘘を――作中になぞらえれば罪を背負ったところがスタート地点です。

「僕は、償うことの出来ない大嘘をついてしまった……だから、せめてお嘘をついてしまった人たちを、このまま最後まで騙し続ける。それが僕に残された、せめてもの償いだと思うんです」(5巻 124Pより)


引用させて頂くとこんな感じで、世の女装ゲームはもう少しその部分を意識してもいいんじゃないかと思いますし、主人公たちには、これくらいの気概は持ってほしいものです。

――とは言っても、勿論それぞれに作風はあります。
ですから簡単にこういう話が重くなりそうな方向に足を踏み入れることはしないでしょう。

それにユーザー側も「そんな面倒な事どうでもいいから可愛い千早たんやヒロインを見せてくれ!」という意見が過半数なのだろうと推察されます。

でも私個人としては、そこにとことん理由や行動原理を求めてくれる本作のような作風がとても好みです。

中身としては地味な方向になり、例えば相手集団をばったばったとなぎ倒していく格闘シーンとか、劇的な真実の開示なんてのもありません。――上記の千早の話なんて、父親とは和解も対立もせず、結局は彼が自分の心に折り合いをつけただけに過ぎませんし。

しかしそこには、帰る場所としての寮が描かれていて。学生時代だからこその心の機微が描かれていて。考えて悩んだ末の成長した姿を見せてくれて……そんな描写が私に微笑みと癒やしを与えてくれました。

ですのでゲームとは違うキャラを好きになりまして……3巻の雅楽乃、4巻の香織理にはものの見事にヤられました。
後に描写される彼女たちは、ゲームのエピローグとは一味違う魅力がに溢れ、更に美麗に映っていたように思います。

個人的にはケイリに対してもう少し突っ込んで欲しかったなと思います。
……が、彼女はきっと「攻略できない魅力的なサブヒロイン」と同じで、そのブラックボックスは中身を知らないうちが一番魅力的なのだろう……と、考えることにします(笑)




ということで、感想か何だかよくわからないものになりましたが。
きっと数年後にまた読み返すであろうこの作品、それを最初に読んだ時に感じたのはこんなことだったと、振り返るときのために今回は思ったままのことを書かせてもらいました。

読み物は得てして、読み手の知識やその時の心境によって割と感想が変わるものです。
私も最初に『おとボク』に触れた時には女装ゲーなど何も知らずな状態でしたが、今は結構な種類の女装ゲーを見知っている状態で、そういう意味では「余計なこと」色々と考えながら読んだように思います。

それが成長か後退かはわかりませんが、次はどんな時に再読するのかを楽しみにしつつ大切に眠らせておきたいと思います。



※参考ページ:
嵩夜あや(@AyaYang)氏がシナリオ作りへのこだわりを語る - Togetter
(『おとボク2』の裏話的な事も述べられています)

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